「ああ山包丁かい? あれは半分お守りのようなもんで所帯を持ったら自分用の物を作るのさ」
「形? なんだろうねぇ 神様がぶら下げてる両刃の剣みたいな奴だね」
「あたしの親も持ってたけどお棺に入れて埋めちゃったからここにはもう無いよ」
「土葬? そりゃそうさ火葬じゃそんなもん入れたら焼けないでしょ」
その後も祖父の一族にまつわる話や今でも残る風習についていろいろ教えてもらった
「あんたは●●から山包丁の引継ぎをされてるんだからここもあんたの実家だよ」
「またいつでもいらっしゃい」
そして俺は家に帰ってから一本の大型ナイフを自作した
これは30年経った今でもお守りとして枕元に置いてある