彗星の接近
火星にはかつて、今よりももっと厚く、密度の高い大気があった。そのため、温かい気温と豊富な水が保たれていた。
メイブンの最終目標は、その大気が宇宙に逃げた理由を突きとめることである。
おかげで火星は寒くなり、水分も失われてしまった。
現在、失われた気体と水の量、地中に閉じ込められた量の推定が行われている。
メイブンは2013年11月に打ち上げられ、翌年の9月に火星に到達した。
その数カ月後、彗星「SidingSpring」が火星から14万キロ圏内に接近した。
彗星のデブリによる損傷を避けるため、軌道周回中のほかの探査機と同様、メイブンもセーフモードに入った。
再起動後、彗星通過の痕跡があちこちで見つかった。流星雨(壮観だったに違いない)によって
上層大気に大量の金属元素がもたらされていた。チタン、マグネシウム、鉄など様々な種類の金属だ。
「このタイプの層は地球にはありますが、火星で金属イオン層が発見されたのは初めてです」とジャコスキー。
その後、メイブンが高度を下げると、別の金属層が発見された。
これも複数の彗星などによって継続的にもたらされたものだろう。
ジャコスキーは言う。「私たちは、年間を通してコンスタントに、ランダム
、散発的にやってくる塵が生み出した、寿命の長い層を目の当たりにしたのです」
画像等(観測画像ではなくイラストらしいです)
http://i.imgur.com/IxYdfFU.jpg
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/032000007/