【3月19日AFP】米航空宇宙局(NASA)の火星探査機により
謎の塵(ちり)の雲と鮮やかに光るオーロラが観測されたとの報告が
18日、米テキサス(Texas)州で開かれた第46回月惑星科学会議
(LunarandPlanetaryScienceConference)で発表された。どちらも火星上では予想外の現象だという。
無人火星探査機「メイブン(MAVEN,MarsAtmosphereandVolatileEvolutionN)」は
昨年12月、地球上で「極光」として知られるオーロラを火星で検出。
NASAは「12月25日直前の5日間、MAVENが火星の北半球の空にかかるオーロラの輝きを観測した」
と声明で述べ、その理由から「クリスマス光」という愛称で呼ばれていることも明らかにした。
オーロラは、太陽表面での爆発で放出される磁気嵐により
電子などの高エネルギー粒子が大気と衝突して気体を明るく輝かせることで起きる現象だ。
米コロラド大学(UniversityofColorado)紫外線撮像分光計チームの研究者は
「今回観測されたこのオーロラに関してとりわけ驚かされたのは
大気中のどれほど深いところで発生しているかということだ。
地球や火星の他の地域に比べて、はるかに低い高度で発生している」と指摘。
「このオーロラを発生させている電子は実に高エネルギーであるに違いない」と続けた。