今回は、インターンシップの功罪についてまとめてみたいと思います。
インターンシップには、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、学生を実際に職場に入れて、実際の業務の一端に参加させるタイプ。
そしてもうひとつは、会議室や研修施設で
学生だけを集めて行うワークショップタイプです。
前者は数週間、後者は1日~数日というものがメインです。
両者の最大の違いは「実際の職場に放り込むかどうか」という点です。
一般的に日本企業では後者のワークショップ型が人気で
特に大企業ほどそういう傾向が強いように思います。
ちなみに筆者は後者のタイプを「お客様インターン」と呼んでいます。
お客様を自宅に呼んだ場合、普通は客間か居間でお茶を出し
寝室や台所には案内しません。それと同じようなものです。
なぜ日本企業はお客様インターンが好きなのかというと、単純に職場を見せたくないからです。
どんなに優良企業であっても、職場には外部の人間には見せたくない面があります。
ITを売りにしている会社のはずなのに、紙ファイルが散乱しているオフィス。
効率化をうたっているのに、残業続きで生気のない目をした社員の群れ。
そしてどこの職場にも、仕事もポストもなく茫然としている
バブル期入社の中年社員が数人はいるものです。
そういうリアルな実態を見せてしまうと、夢と希望に満ちた学生に
「自分はこの会社に人生を預けることが、果たして正解だろうか」
というメタな疑念を抱かせるきっかけとなってしまいます。