その結果、Bi超薄膜によってディラック錐のエネルギー状態が劇的な影響を受け
もともとトポロジカル絶縁体の表面に局在していたディラック電子がBi側に移動する
「トポロジカル近接効果」が起こっていることを初めて突き止めました。
今回の発見は
「トポロジカル絶縁体のディラック電子は表面に束縛されて結晶外に取り出せない」
というこれまでの常識を覆すとともに
「トポロジカル表面状態を実空間で操作する」という、全く新しい概念を提案するもの。
今後、トポロジカル近接効果を積極的に活用する事で
例えば、ありふれた金属にトポロジカルな性質を意図的に付加して
スピントロニクス素子の性能を格段に向上するといった応用が期待される。
また、今回の成果を基にさまざまなトポロジカル物質の開発が進めば
トポロジカル絶縁体を利用した次世代省エネデバイスの
実現に向けての研究が大きく進展すると期待される。
なお、同成果は、英国科学雑誌「Nature Communications(ネイチャーコミュニケーションズ)」
オンライン版で公開されている。
以下ソース
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/16/044/