ひとりで子育てをしながら家計も支える。シングルマザーの経済的な困窮が話題になっている。
NHKが報道したネットカフェで生活する母子の話。
また、『ひとり親家庭』(赤石千衣子著、岩波新書)
『シングルマザーの貧困』(水無田気流著、光文社新書)
『最貧困シングルマザー』(鈴木大介著、朝日文庫)など
一般向けの書籍でその困難が伝えられている。
シングルマザー家庭を貧困に陥れる背景には
日本社会の持つさまざまな問題があることを、今では多くの人が知っている。
よくあるパソコン教室では不十分
そういう中、ひとつの処方箋になりそうな事業がある。
岩手県のひとり親支援NPO「インクルいわて」が手掛けた再就職支援事業「インクルーム」だ。
専門用語では「中間的就労支援モデル」とか「包括的就労支援事業」と呼ばれるやり方で
もともと主婦だったり、外で働いていなかったなどのシングルマザーを精神的に支援し
職業訓練を施して再就職に至る道筋を包括的に支援する。
主婦向けの再就職支援講座やシングルマザー向けの職業訓練は、すでに星の数ほどある。
「要するに、パソコン教室でしょう? 何が新しいの?」と思う人もいるだろう。
確かにパソコンの使い方も教えるが、それは「インクルーム」の機能の一部でしかない。