スギ花粉の飛散がピークになると、マスクやメガネなどで予防に努めていても
くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが容赦なく襲ってくる。
朝起きて食後に薬を飲むと、症状は軽減されるものの、夕方近くなると症状悪化。
花粉症を抑制するといわれるヨーグルトなどを食べても、飛散ピークの症状は治まらない。
一体どうすれば良いのか。
朝飲む薬と、夜寝る前に飲む薬を変える
長年、花粉症の治療を行う「赤坂山王クリニック」(東京都千代田区)の梅田悦生院長がアドバイスをする。
「ヨーグルトなどの食材は、花粉症が始まる前、すなわち年明けすぐ頃に活用するなど
ある程度の時間を要するため、飛散ピークの症状が重い頃に始めても効果は得られにくいと思います。
もちろん、食材は薬ではないので、誰もが効果を得られるものともいえません」
「また、昨年、花粉症を根治させる治療として
抗原を少しずつ体内に入れる『舌下減感作療法』が保険適用になりましたが
この治療法は花粉シーズン以外のときに行われるのが一般的です。
ツライ症状を軽減する方法としては、薬の活用法を変えるのが一考でしょう。
その方法として、私は患者さんに『朝飲む薬と、夜寝る前に飲む薬を変える』ことを、お勧めしています」
花粉症の飲み薬としては、抗ヒスタミン薬が代表格。
アレルギー反応で体内に放出されるヒスタミンをブロックするなどの作用があり
たくさんの薬が医療用だけでなく一般用医薬品としても発売されている。
抗ヒスタミン薬は、種類にもよるが、眠くなるという副作用があるため、睡眠導入剤の成分にもなっている。
しかし、3月期末の忙しい時期に、朝に薬を飲んで眠くなるのは困るだろう。
そういった人々に支持されているのが、眠気の副作用が少ない「アレグラ」や「アレジオン」など。
しかし、飛散ピーク時にこれらの薬を飲んでも、症状が抑えきれないという人はいる。