「叱る」ことよりも「ほめる」事が大切という話は
あちこちの経営者や管理者向けのセミナーやビジネス書籍でしつこいぐらいに言われていることですが
どうもその真意がお分かりいただけていないケースも多いようです。
ある立食の席で知り合いになったD社長が、「うちの社員、特に営業スタッフは言い訳が多くて参ってます。
この手の営業社員教育はどうしたらいいのでしょうか」と愚痴まじりに尋ねてこられました。
「セルフ・ハンデキャッピング」とは
社内にあまりに言い訳文化が蔓延しているようなら
行き過ぎた成果主義等での評価偏重による恐怖政治傾向に陥っていないか疑ってみた方がいい
と私は常々申し上げています。
そんな話をしようとした矢先、D社長の携帯電話が鳴りました。
「ちょっと失礼」と言って電話に出た社長。
その話ぶりを聞いて、お悩みの実態がもう少し具体的に見えてきました。
「この間議論した方針で先に進めろと話しただろ。言った通りに早くやらんか!」
「え、何?今から、失敗した時の言い訳なんかしてんじゃない!」
D社長、電話を切ると開口一番こう言い放ちました。
「言い訳の話をしているそばから、これですよ。
今も営業課長が新規営業の方針確認で電話をしてきたのだけど
課長のくせして動く前からなんだかんだ理由をつけて
攻略は難しいみたいな予防線をはっているのだから、ホント困りもんですよ」