川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)が刺殺体で見つかった事件。
殺人容疑で逮捕された3人のうちリーダー格の少年(18)とのトラブルや友人への相談など
あらゆる場面に登場するのがスマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」だ。
電子メールに代わり、中高生らの重要な伝達手段となっているラインは登録された友人しか閲覧することができない。
保護者ら周囲の大人たちは、そのやりとりに込められた子どもたちの感情をどうくみ取ればいいのか。【斎川瞳】
◇識者「相談される環境を整えて」
昨年夏のことだ。同級生らは上村さんの異変をライン上から感じ取った。
アカウントを何度も変更し、連絡が取りにくくなった。
特定のメンバーと同時にメッセージをやりとりできる機能の「グループ」では、同級生への書き込みが消えた。
「交友関係が変わったのかな」と不思議に感じたという。
不登校となった1月8日以降、上村さんと友人のやりとりはラインが中心に。
上村さんはライン上にリーダー格の少年を含まないグループを作り、少年に内緒で他のメンバーとやりとりをしていたといい
怒りを買ったとされる。「先輩に殴られた」「仲間から抜けたい」。
親しい友人には打ち明けていたが、SOSはラインの中にとどまった。