なつみちゃん「私、美味しかった……?」
ガキ「う、うん……」
なつみちゃん「そっか、良かった……。あ、そう言えば写真の男にはもう会えたの?」
ガキ「……うーん、わからない。あのカフェにいるジジイがそうかもって思ってたんだけど……」
なつみちゃん「カフェ?」
ガキ「あぁそっか、なつみちゃんはまだ行ったことないよな。行けばガリガリ君くれるジジイがいるんだよ、そのカフェに」
なつみちゃん「どうしてそのお爺さんが写真の男だと思うの?」
ガキ「見て、この写真」
なつみちゃん「?……赤ちゃんを抱いてる男がいるわ」
ガキ「その男の左手」
なつみちゃん「……ガリガリ君」
ガキ「そう……でもその男が持ってるのはソーダ味。カフェのジジイがくれるのはソーダ以外の味」
なつみちゃん「そんな、味が違うだけで別人だと決めつけるのは……」
ガキ「なつみちゃん……。ガリガリ君を食う奴ってのは『ガリガニスト』か『その他の有象無象』って決まってるんだよ……。ソーダ味以外は認められないんだ……」
なつみちゃん「そ、そうなの……」
ガキ「……」
ガキ「デートしよっか……」
なつみちゃん「……うん」