さて、何から話すべきか #26

26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2021/05/11(火) 16:36:25.40 ID:0SdJ97QY

さて問題はここからだ
一体どうやって奴の耳に近づこうか

  「あ、後ろにおいしそうな人間が!」
  飛びつく
 ◎石を投げる

俺は手元にあった石を掴み熊娘に背一杯の力で投げつけた
一投目、そもそも当たらない
二投目、顔付近に飛ぶが手で軽く払いのけられる
三投目、足に当たるが効果なし着ぐるみでおおわれているからか

駄目だ。野球部でもないんだから耳に当てて取ろうなんて上手くいくわけない
何したいんだコイツといった目で俺を見る熊娘を逆にじろじろ見ながら何か策はないか考える
俺は思い立ちまたも右手に石を構え奴に投げつけた。しかし今度は二つ同時だ
投げた二つの石は運よく熊娘の顔面付近を通る
二つ投げられてほんの僅かにたじろいだ熊娘に対し俺はすかさず左手に隠していた土を奴にぶっかけてやった
「必殺、二段構え目つぶし戦法!」
そして三段目に俺の突撃だ!!
いける!奴の耳にあと数cmというところで俺は自分の身体がそれ以上前に進まなくなるのを感じた
「うげぇ」
どうやら腹に熊娘の前蹴りを食らったらしい。腹を押さえてその場に崩れる
「うぅ、さむいぃなんか寒いぞぉ、動けねぇ・・・」
急所をやられたのか全身から汗が噴き出ているのに腹の奥から悪寒がする
なんでだ、アイツ寸前まで目を閉じてたのに・・・
俺は頭を地面につけ、うがたれた腹を両手で抱え込むようにして押さえている
あぁそうかこれか、この左手なのか。俺はうずくまるその動作に血が足れている左手を見てそう思った
まいたと思った熊娘が俺を見つけたのもこの垂れている血の匂いのせいなのか、くそ獣めぇ
「モウ、オワリカ?」
熊娘の早くも終戦であることに不満を抱いているような声が聞こえる
しかしそれは断固としてない。痛みに朦朧としつつもそれだけはないと言えた
腹に蹴りを入れられた刹那、俺は熊娘のそのふとももに触れることに成功していた
指先にてふれたその肌触り、絹の如し!その弾力、もちの如し!
それを手にするまでは絶対にあきらめることはない
そして俺はもう一つ今わかったことがあった、多分アイツは左手を痛めている
俺が石を二つ投げたときもその後土をかけたときもアイツは頑なに右手しか使っていなかった
原因はさっき転んだときだろう、良心が痛む気もしたがそんなことを考えている暇はない
もし弱みがあるのなら、俺にも勝機がある!!

よし、、、

  左手に飛びつく
 ◎イヤリングを褒める
  服を脱ぐ

「その、イヤリングさ、すごくきれいだよね」
「・・・・・・」
まずは少しでも警戒心を解くのだ、警戒されていては流れというものが向いてこない
そうこのとき俺は小学生の頃の丸見えパンツ褒め事件を思い出していた
大事なのは相手の気を汲んだ褒め方なのだ
「貰ったの?」
「ヒロッタ」
「へぇ、君にすごく似合ってる。気に入ってるんだな」
「キレイ ダカラ」
「そうだな。あ、そういや名前聞いてなかったね」
「キイテ ドウスル」
他愛無い話のさなか俺は顔に群がる汗を左手の甲で拭った
「え、えとー、やっぱり俺を食べる奴の名前くらい聞いておきたいし、もし俺が勝ったらお近づきになりた、っと!」
ドスンという音と共に身体が前のめりに倒れる
俺は足元の木の根に引っかかり盛大にこけたのだ
チヨチヨと耳にはするが名前の知らない鳥の鳴き声が聞こえる
わずかに流れた二人の静寂を熊娘が消す
「・・・・・・オイ」
初め不信そうに眺めていたがやがてゆっく

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