「ところでさあ、タクヤ虫ぃ こないだ海いったじゃん
それでさあ、皆から離れて、こそこそ眼鏡女となんかやってたよね、おまえ」
「別に… 皆で行ったから全員で行動しないといけないルールなんて無いだろ
だからカスミさんと二人だけで意気投合して遊んでただけだよ」
「何ヘリクツ言っちゃってんの? 皆で遊ぶのが当たり前じゃん てかさあ、こっち向いてしゃべれよなあ」
サトミの手が僕の頭を掴んで無理やり自分の方へ向かせようとしてきた。
コーンチップス触ってベタついた手の感触が伝わる。
僕は反射的にこの無礼な手を思い切り自分の手で弾いていた。