きっと今日で花火するのも最後だねーなんて言いながら最後の線香花火に火を付ける8月27日の夜
白い無地のTシャツに短パンという可愛げのない格好で今にも消えそうな光を見つめる彼女の横顔を想像すると泣きそう
きっと今日で花火するのも最後だねーなんて言いながら最後の線香花火に火を付ける8月27日の夜
白い無地のTシャツに短パンという可愛げのない格好で今にも消えそうな光を見つめる彼女の横顔を想像すると泣きそう
「夏の終わりっていくつになっても悲しいね」
俺が花火が入っていた袋や役目を終えた花火が無惨に刺さっているバケツを片していると彼女はポツリと呟いた。いつのまにか地べたに腰を下ろしている。
「年寄りみたいなこと言うなよ」
いつものように悪態をつく俺。袋が風で飛ばないようバケツを重しにし、彼女の隣に腰を下ろす。
「ねぇ」
彼女は俺の方を見ずに問いかける。その横顔は最後の線香花火を見つめるかのような愁いを帯びていた。
「私達、あと何回夏を一緒に過ごせるのかなぁ」
みたいな青春送りたかった