先輩「うるせぇ!!!」ドスッ
男(まだ倒れるわけにはいかない!)
男「ううぁ」オットット
先輩「…?さっきと同じように無様に倒れると思っていたが」
男(……!次がくる!!)
…な…
男(…今のは?)
……諦めるな男!!
男(この聞き覚えのある声は…!)
先輩「ぼさっとしてるんじゃねぇ!!」ドゴォ
男「ぐわぁ!」ドサァ
男(あいつは旧校舎だからここにはいないだろ俺!)
男(殴られすぎて幻聴が聞こえたのかな……)
男(……けどお前の言うとおりだ!!)
男(考えろ俺!喧嘩じゃ勝てない…)
先輩「おいいつまで寝ているんだ…」
男(…勉強か?いや変なことを言うと反発を買いそうだ…)
男(そもそも興奮している今の相手に言葉が通じるとは思わない…)
男(……なんでもいいからとりあえずこの状況を打破するんだ!)
男(……!!)
男「よっと…」
先輩「やっと立ったか…遠慮はいらないみたいだな…」
男「……先輩ってやさしいですね」
先輩「は?どうした急に……」
男「だって先輩さっきから俺のこと何回も倒してボコボコにしているのに……」
男「……1度も蹴りを入れてないじゃないですか」
先輩「………」
男(先輩は一方的な暴力で興奮状態になっても俺に蹴りを入れなかった……)
男(きっと無意識ながらに自分の足を……サッカーを汚したくないという誇りがあるんだ)
男「……PK勝負しようぜ先輩」
黒髪&不良2「!?」
先輩「………なに言ってるんだお前」
先輩「知っているかもしれんが俺はサッカー部……今はこんな身だが一応元主将だ」
先輩「お前が経験者だとしても勝ち目はない」
男「自信満々じゃないですか…PK勝負やりたいんですね?」
先輩「そんなことは一言も」
男「……負けたら言うことをひとつひ聞く……いいですね」
黒髪「は?」
不良2「おい正気かお前?…無条件で言うこと聞くと言っているようなもんだぞ?」
先輩「まて不良2……」
男(大分冷静さを取り戻したようだな…正直俺のほうが興奮している)
先輩「……で?いつやるんだ?」
男「……先輩の謹慎解けたらでいいですよ…高校のグラウンドで」
先輩「……」
男「俺が勝ったら……女に金輪際関わらないでください…そこの2人も」
先輩「………フン」トコトコ
黒髪「先輩待ってください!」ドタドタ
不良2「……」トコトコ
男「………」
男(黙って去るということは勝負受けてくれるんだろうな…)
男(冷静になって考えてみると俺はなんてことを口走ってしまったんだ…)
男(自分の身を守るために口走ったとはいえ)
男(俺は負けるわけにはいかない…!)
男(意地があるんだよ男の子にはな!!)
こうして男の体が悲鳴を上げる特訓の日々が始まった
~~昼休み旧校舎~~
うんこ「おめぇ最近旧校舎で見ねぇから心配したんだぞ?学校休んでたのか?」
男「そこは友達出来たのかとか言ってくれよ……」
うんこ「おめぇじゃ無理だろ……でなにかあったのか?」
男「あぁ…それがさ…」
俺はこの間の出来事を簡潔に話した
先輩にボコボコにされて傷が治まるまで休んでいたこと
先輩とPK勝負をすることになったこと
うんこの声が聞こえたことも伝えた
うんこ「なんだおめぇてっきり名簿でしくじったのかと思ったぞ」
うんこ「良かったじゃねぇか!喧嘩じゃ勝てねぇんだから勝機はあるだろ!」
男「俺もそう思っていたけどさ……」
うんこ「でも言っちまったことは仕方ねぇぞ!!」
うんこ「んで決着の日はいつだ?」
男「担任は半月はこないって言っていたから…2週間かな」
うんこ「そっか……おめぇ負けたときのことは考えているか?」
男「あぁ……鼻からスパゲティ食べたら許してくれるかな」
うんこ「そんなかわいい罰ゲームだといいけどな……相手は不良なんだろ?」
男「正直ボコボコにされたときより酷い結果になるかもな」
男「でも後悔してないよ俺は……うんこのおかげかな」
うんこ「だからオラは旧校舎の精霊だから公園でボコボコにされてたおめぇに声なんてかけられねぇぞ?」
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