僕は教室を飛び出し、職員室に入る。
元のままだ。血痕も綺麗さっぱり消えている。
先生が後ろからどうしたことかとおいかけて来た。
「麻耶さん、どうしたの?」
僕は冷や汗をだらだらとたらした。
いったいどうなってしまってるんだ?
「だって、だって先生が!」
「さあ、教室に戻りましょ」
唐突に話をせき止められる。おかしい。
僕はしぶしぶクラスに戻ることになった。
あの女の人は誰だ?
僕はその女性を知るはずも無い。
すると横からメモが来た。和美ちゃんからだ。
『お祭り、来る?』
まったくのんきなものだ。
でも確かに祭りも面白そうだ。
OKとでも書いて渡しておこう。
案の定手紙を見せたら嬉しそうな雰囲気を漂わせていた。
実に分かりやすい。そこがまたチャームポイントなんだよなー。
そうこうしてまた下校。
その時、和美ちゃんは僕の腕をむんずと掴み、校舎裏まで来た。
まさか、告白?でも同性だし、嬉しいけどそんなことだめだよ・・・
本当に告白だったらどう返答しようかな、るんるん。
「あの、ね」
「うん」
「いや、君にも失礼だし、ごめんね」
「どうしたの?なにか、告白?」
「私を守ってほしいの」