心臓の鼓動が鳴り止むまで二時間以上あった気がする。
僕は急いで立ち上がった。逃げなきゃ殺される!
廊下に出てみると、もう人影はいなかった。
急いで家に帰った。尾行されている気配はない。
幸運だった。
僕は事件の整理をした。
①、僕が来る前に夕立が降っていた。5時10分くらいか?人影がいた。
②、入ったら誰も居らず、荒らされた形跡があった。
③、そして謎の二人の声。(一人は機械の声。)
よし、これでOK。
ああ、ここには電話は無かったな。
公衆電話があったはず…犯人達は僕のことも見ていなかった。
つまり、公衆電話で通報してもバレないはずだ。
僕はコンビニに急いだ。電話ボックスが隣にあるはずだ。
いつもは押してはならないボタンを押す。非常時だ。
「もしもし!!」
「はい、こちらは川本町交番。どうされました?」
僕は事細かに状況を説明した。
先生が消えたこと、室内が散乱していたこと、そして謎の人、血痕のこと。
「…ですから、できるだけ早くお願いします!」
「はい、分かりました。今から行きますので」
よかった。これで犯人は捕まえられるだろう。
僕は一息ついて、家に帰った。
翌朝、学校に行った。
いつも通りの学校だった。
…いつも通り?嘘だ、絶対そんな事!
僕は走って教室に殴りこむ。
遅刻か!授業をしていた。
?若い女の先生と一緒に?
先生はどうなったのか?
僕は女の先生に突如聞いてみた。
「先生、前の先生は?」
「え?前から先生は私よ?先生の顔、忘れちゃった?」
―そんな馬鹿な…。
僕は崩れ落ちた。
事件はそもそも無かったようにされたのだ!