先日、友人から面白い話を聞いた。
「三途の川ってあるだろ？あれの渡し料として六文取られるんだけど、六文持ってないと身包み剥がされるらしいよ」
興味を持った私は、この件について調べてみる事にした。
三途の川というのは、生前犯した罪の重さによって渡る箇所が違う。罪が重ければ重いほど深くて流れ強い所を舟で渡らなければならない。
これを渡った所で、渡し舟の料金として六文を支払うのだが、この六文を持っていないと奪衣婆という料金所の係員に身ぐるみを剥がされてしまう。
そして、懸衣翁というもう1人の係員が木の枝にその服を掛け、枝のしなり具合(つまりは服の重さ)で罪の重さを測る。
荒波の川を渡った人は服が濡れて重くなってるから、というわけだ。
最終的には閻魔様のお裁きがあるとはいえ、入場の段階で金のある人は罪のジャッジがされず、金の無い人は罪のジャッジがされる……。
なるほど、地獄の沙汰も金次第とはよく言ったものだ。
ここまで調べて気がついた。
「あれ？現代人は文なんて持ってないし、ほぼほぼ皆脱がされるよな？ 女の裸見放題じゃね？」
さっそく私は、三途の川へ行く事に決め、準備を始めた。
遠くから双眼鏡で見るつもりだが、もし鬼達に見つかった場合の事を考えて準備をした。
一番の準備は六文銭を持っていくことなのだが、手に入りにくいという事もあるだろう。今回は六文銭以外の上手な渡り方を紹介する。
それは「服選び」だ。
行く機会があったら是非試して欲しい。
1.安い服を
「このジャケットはヤフオクで売ったら六文以上の価値があるブランド品だからさ、ジャケットだけで勘弁」
というのは通じない。彼ら係員はものすごいお役所仕事なので六文銭以外は渡し料として受け取らず、みぐるみ全てを剥ぐ。全裸が見たいのかと思うほど厳しい。
だから、どうせ取られるなら安いやつをといわけだ。
2.軽くて撥水性のある服を
罪の重さを服の重さ測るという横暴なやり方を採用しているので(心臓が羽一枚より重ければ地獄行きのエジプトよりマシだが)、より軽く、水を含みにくいものを選ぶといいだろう。
以上2点だ。
撥水性というとゴアテックス素材だが、そうなると値段が高くなってしまうので、防水スプレーをした薄手のヤッケが望ましいだろう。ヤッケはワークマンで上下合わせて1000円くらい売っている。
迷彩柄もあり、これならば見つかるリスクも減らせるし、見つかったとしても軽い罪として処理できる。
当日の装備品がこちらだ
・ヤッケ(迷彩)
・双眼鏡
・大豆(対鬼用)
・パチンコ(大豆発射用)
長々と服の事について書いたが、基本は地獄へ落ちずに三途の川を(というか女の裸を)遠くから見るのが今回の目的なので、逃げる時用に大豆を装備していった。
三途の川の1キロ手前まで車で行き、そこからは物陰に隠れつつ徒歩で向かった。
隠れる事も出来る丁度いいビューポイントを見つけ、私は双眼鏡を覗いた。
まず目に入ってきたのは河原で石を積む子供達だ。
これは「賽の河原」という、親より早く亡くなった子供達が罰として石を塔のように積む場所だ。
芸術性なのか高さなのか、基準はよく知らないが、上手く積めると川を渡る権利がもらえるらしい。
「まぁレゴとかマイクラやってる世代だしこのくらい楽勝だろ」
と思いながら見ていたのだが、この賽の河原は鬼がウロウロしていて、石を積み終わる寸前でその塔にローキックを入れて崩していき、中々完成しない。
流石は鬼だ。マジ鬼。
子供の中にはジュニアアイドル顔負けの可愛い女の子もいて「この娘の裸みたい！」と思い積み上がるのを待っていたが、鬼な鬼はそれを無残にもローキック。
鬼達に大豆パチンコをお見舞いしてやろうと思ったが、そんな事をしたら絶対に見つかってしまう。
子供達は可哀想だしあの娘の裸も見たいが、これはリスキー過ぎる。安全に裸を見るという大義を失ってはいけない、私は断腸の思いでパチンコから手を放した。
川向こうに双眼鏡を向ける。
鬼のような形相で(鬼なのだが)服を剥ぐ奪衣婆らしきデカイ老婆と、鬼のような形相で(鬼だけどね)服を枝に掛ける懸衣翁らしきデカイ翁が見えた。
「むっ！ 懸衣翁が枝にかけている服、あれセーラー服じゃねぇか！ いやっふぅうう！ 女子校生だ！」
翁が手に持つセーラー服を見つけた私は期待に胸と股間を膨らませ、双眼鏡を少し下に向けた。
そこには……
若い
筋肉質の男が全裸で泣きじゃくっていた。
「クソッ！！水兵かよ！」
私は思わず叫んでしまった！
その声聞こえてしまったのか、賽の河原ローキックをしていた鬼達が一斉にこちらを見た。
ヤバい、見つかった！
もう飽きた
地獄の事とか書こうとしたけど 布団から出たくないからスマフォだし長文書くの疲れる
だれか地獄詳しい人続き書いて
死んだか ここから地獄編だな 頼んだぞ