次に目を開けると、もう朝食が配られていた。
まだ寝足りないという目をこすりながら、箸を手に取る。
今日の朝食は減塩された焼き鮭に、卵焼き、それに漬け物と白米、味噌汁。
なかなかなラインナップだ。
娘「頂きます」
まずは味噌汁を啜る。
いまいち味気ない。
次に卵焼き。
いまいち味気ない。
鮭を小さくぼくし、ご飯にのせて口に運ぶ。
......いまいち味気ない。
娘「......うーん」モグモグ
どうも、昨日のあの"食事"は刺激的で、魅力的すぎたらしい。
どのメニューも病院食用に減塩されているとはいえ、あまりに味気なくとても食べ続けられるものではなかった。
娘「......もういいや。ご馳走さま」
そう言って箸を置く。
結局、朝食はほとんど食べないまま回収されていった。