ナース「娘ちゃん、食器を片付けに来たわよ......って、どうしたの?すごい汗じゃない......」
ナースが慌てて駆け寄り、少女の額の汗をぬぐう。
娘「......ううん、大丈夫。......大丈夫です」
まだ荒い息を抑え、切れ切れとそう返す。
ナース「......そう?でも、もし何かあったらちゃんといってね」
娘「......はい。心配かけてすみません......」
ナース「いいえ。......じゃあ、食器持っていくわね」
娘「......はい。ありがとうございます」
ナース「それじゃあね。次くるときは夜中、......まあ、娘ちゃんもう寝ちゃってると思うけど。夜更かししちゃダメよ」
娘「......はい」
そう言い残し、看護師が出ていく。
少女はグルメ小説の表紙をそっと撫でた。