一方バアルがいなくなってしまったため正妻であるアナトは各地を放浪していました
すると曠野でバアルの仇であるモートに遭遇してしまいます
アナト「兄様はどこにいる」
モート「さぁ、私の知らないところだろう」
アナト「兄様をどこに隠した」
モート「さぁ、自分の胃の中は自分では見れないからな」
アナト「そうか」
アナト「じゃあ死ね」
一触即発、アナトはモートに掴みかかると心臓を突き刺し、身を引き裂き、大地に撒き散らします
虐殺者を殺せば死人が減るように戦神であるアナトは死そのものを殺して死を止めることができたのです
ですけどモートの身体の中にはバアルはいません。バアルの身体は地の裏側、冥界の奥にあるのです
アナトはハダドの名を叫びます。バアルの名を呼び続けます。
見るに見かねた神が彼女の前に現れました。太陽の女神、シャプシュでした
シャプシュは西に沈み地の裏側を通って東から現れます。彼女は冥界でバアルの死体を見つけていたのです
シャプシュ「連れてきた。本当はボクは地上に手だしてはいけない約束であるのだけれど」
こうしてアナトの背中にバアルの遺体が載せられました
アナト「おぉ我が長姉シャプシュよ。共にバアルの墓を建てるのだ」
バアルはこうしてサフォン山に葬られました