わりと沖の方まで行ったと思う
水色っぽい魚が、すぐ隣を泳いでいた
海すげー、でけー、って感動してた
いきなりだった
波かなんか知らんけど、ゴムボートの右側がものすごい浮かんだ
いきなりすぎて、親父に抱きつこうにも、バランスが取れなかった
そのまま海に投げ飛ばされた
どんどん沈んでいく
必死で上にあがってるはずなのに、光は遠くなっていく
めちゃくちゃ怖い、沈んでいく
口の中が水でいっぱいで、呼吸ができない
耳鳴りが頭中に響いてるみたいに、ずっとキーンと音がする
必死に上がった
クロールとバタフライが合体したような泳ぎ方だったと思う
あー終わったーと思ってたら、親父が助けてくれました
ガキの頃の話はこれで終わり
んで、今年の夏
同じ海岸で、同級生が死んだ