俺はトイレにやってきた。手洗い場の鏡に映る自分に一瞥して思う。
「情けない面してやがる…」
というのも今日は大手取引先の重役との接待だ。
ここで俺の人生が決まると言っても過言ではない。
ストレスのせいかここ数日どうも便通がよろしくない。
トイレにはとりあえず来たが今が排便の最後のチャンスだ。
並ぶ個室の一番奥、ここが俺の特等席。
そっと扉を開くと、ようこそと言わんばかりに最新のウォシュレットが鎮座していらっしゃる。
トイレットペーパーの残量を確認した後扉を閉め、ベルトを外してからズボンを下ろしゆっくり腰を下ろす。
ここまで手慣れたものだ。ガキの頃から繰り返してきた動作だ。何も問題はない。
おっとガキの頃はベルトなんてしてなかったかな。
さてここからが問題……いや来てる！これは来てる！
俺は腹に力を入れつつ括約筋を緩め、排泄をイメージする。
ああ頭が出てきている。これは4日前のとんかつ定食だろうか。
息をゆっくり吐きながら徐々にひねり出す。そろそろ3日前まで来ただろうか
3日前は何を食べたっけな。
そして時は来た。
なんていい気分だ。まるで全身からバラ咲き乱れていくようだ！
俺は流れに身を任せいっきにデトックスを完了させる。
ああ うんこをいっぱいでた