もめ事の種として言語の壁、とりわけ星の呼び方が挙げられる。
数え切れないほど大量の物を「星の数ほどある」と例えるように、宇宙上にある全ての星を把握することはとてもできない。
ましてや、他の人類における星の呼び方など、覚えるのはほぼ不可能だろう。
宇宙にも公用語は存在するが、星の名前については故郷での呼び方をそのまま使っている割合が高い。
しかし、そこに問題が発生する。
ある地球人と、「オリオン座のベテルギウス」と呼んでいる星の人間が流血沙汰の喧嘩を起こしたことがあった。
「ベテルギウス」生まれの人間が言うには、
「地球人からいわれのない罵倒をされた」ということらしい。
ところが地球人にしてみればその気は少しもなく、相手に「ベテルギウスの方ですね」と発言しただけらしい。
「ベテルギウス」という単語は、その星に住む人間には「和式便器」に近い意味があり、それが騒動を引き起こしたのだ。
隣人になる予定の二人だったが、この件により最も離れた二つの部屋をあてがわれた。
このようなもめ事を防ぐため、入居者一人一人に宇宙地図を配ることが提案されている。
難しい
ハードルを上げすぎた