女「ふあぁ」
女「何見てんだよ。そうだよ、寝不足だよ」
女「なんだよ。教科書忘れた?」
女「他のクラスで借りてこいよ」
女「隣の席だからって、なんで、あたしが」
女「ちっ、仕方ねえ」
女「ふあぁ」
女「何見てんだよ。そうだよ、寝不足だよ」
女「なんだよ。教科書忘れた?」
女「他のクラスで借りてこいよ」
女「隣の席だからって、なんで、あたしが」
女「ちっ、仕方ねえ」
後輩「先輩!」
後輩「今から部活なんです。合唱部ですよ」
後輩「はい、がんばります。えへへ」
後輩「先輩は、合唱、続けなかったんですか?」
後輩「そうですよね、臨時で集められただけですもんね…」
後輩「はい!私も歌うのが大好きですよ!」
先生「そろそろ学園祭の出し物を決めないといけません」
先生「分かっていると思うけど、3年になると出店することはほとんど無いわ」
先生「だから、今年が最後のつもりで、悔いの無いようにしてちょうだい」
先生「期限は来週の月曜よ」
先生「出し物の許可が下りたら、来月から準備期間に入るから」
先生「それじゃ、後は委員長、お願いね」
女「喫茶店かよ…」
女「ん?ああ、同じ係りか」
女「あのさ…悪いけど、準備とか、あんまり手伝えないわ」
女「その…自分の時間とか、邪魔されたくないから」
女「何だよ。嘘じゃねえよ」
女「とにかく、そういう事だから」
後輩「あ、せんぱーい!」
後輩「はい、今から部活です」
後輩「先輩は、合唱…いや、なんでもないです!」
後輩「そういえば、学園祭、先輩のクラスは何をするんですか?」
後輩「喫茶店ですか。なんか普通ですね」
後輩「うちのクラスは、お化け屋敷なんですよ!」
後輩「普通ってなんですか、もう」
続けてどうぞ
先輩「ええっと、これと…っと、すみません」
先輩「私も同じ物が入り用で。え?これが最後の品!?」
先輩「困りました。どうしましょう。私用でしたら、お譲りできるのですが」
先輩「ええ、学園祭の買出しです。3年生なのですが、私のクラスも出し物をすることになりまして」
先輩「あら?それは」
先輩「ふふ、そうですね。これで代用できますね」
先輩「おかげで良い買い物が出来ました。ありがとうございました」
女「いらっしゃいませ。…っ」
女「あんた、何でここに」
女「買出しで、こっちまで出てきてたのか」
女「そうだよ、アルバイト。…必要、だから」
女「え?いいよ、そんなの。別に」
女「別に、あたしがどう言われたっていいだろ」
女「そう、勝手にしな」
後輩「あああ、どうぢよう。袋、破れちゃったぁ」
後輩「せ、先輩!?え?買い物袋、持ってるんですか!?大判の風呂敷…意外です」
後輩「すみません、すみません。ありがとうございます」
後輩「そんな。荷物を持ってもらうなんて」
後輩「あ、ハーブ飴。懐かしい。えへへ。いただきまーす」
後輩「あの!先輩、合唱、やりませんか?その、先輩の、声好きで、また」
後輩「あ、声ですよ、声!」
先輩「うぅむ…うん?あ、この間の。ええ?そんなに酷い顔をしていましたか?」
先輩「実は、演劇で安珍と清姫の伝説をすることになりまして、その清姫役になったのですが」
先輩「ふふ、3年生で演劇なんて、可笑しいでしょう?しかも安珍と清姫だなんて」
先輩「それで、その清姫の情念がよく分からなくて」
先輩「とってもとっても好きな食べ物ですか?安珍をそれに置き換えてみる、と。なるほど」
先輩「シュークリームと出会い、再会の日を約束し、現れぬと分かるとシュークリームを追いかけて」
先輩「シュークリームなど、知らぬ存ぜぬと言い逃れする安珍。…そうですね。許せません!」
先輩「あぁ、でも、これでは恨みを晴らしても後悔が。清姫も、そうだったのでしょうか」
先生「あら?男君一人?」
先生「遅くまでご苦労様。大丈夫?無理してない?」
先生「少し、休憩しましょう。後で先生も手伝うから」
先生「差し入れがあるのよ。ケーキよ、ケーキ」
先生「がんばってる、ご褒美」
先生「か、かわっ。大人をからかうんじゃありません」
女「それは、今のうちに仕込みをしたほうがいい。終わったら小分けにして冷凍庫に入れて」
女「解凍はパックのまま氷水に。あ、そっちは注文が入ってからで十分間に合うから」
女「え?手馴れてるって、そ、そう、家事は得意だから」
女「あ、うん、休憩ね。わかった。あ…男も、休憩か」
女「あのさ。すまなかったな」
女「その、色々フォローしてくれて。準備、あんまり出てなかったし」
女「でも、あたしなんかが、ぽっと出で、こんな、いいのかなって」
女「うん。ありがとう」
きっかり1分であるか
殊勝な心掛けだ
後輩「あ、先輩!いよいよですね!」
後輩「準備もばっちりですよ!え?喉?大丈夫ですよ…たぶん」
後輩「これ、いいんですか?はい、いただきます」
後輩「あ、特製ハチミツたっぷりライムジュース!おいしいぃ」
後輩「さすが先輩ですね。喉が潤います」
後輩「え?これ、お店で出すんですか?いいなあ」
後輩「あの、先輩、明日の休憩は何時ごろですか?」
後輩「よかったら、一緒に回ってください」
先輩「おほん。あーあーあー」
先輩「あ、男くん」
先輩「はい、もう練習は終わっているのですが、その、緊張してしまって、声を出せば落ち着くかなって」
先輩「あの、終わってから御礼したいので、見に来て欲しいな、なんて」
先輩「あ、お時間ありませんよね。やっぱり、いいです。余計に緊張しそう」
先輩「もう!こんな時だけ先生顔して。いじわる」
先輩「え?ええ、そうですね。少し落ち着きました」
先輩「ハーブ飴?ふふ、ありがとう」
女「いらっしゃいませ。はい、畏まりました。注文入ります」
女「え?休憩?もう?うん、わかった。男も休憩?そう」
女「学園祭の模擬店も、いいものだな。けっこう楽しいし」
女「うち、お母さんが身体弱くて、あたしも、ずっと働いてきたから」
女「こういうの、ちゃんと参加するの、なんか新鮮で。もっと」
女「え?先生に相談?でも、校則違反だし。…男が、そこまで言うなら」
女「うん?まあ時間はあるが、見て回るのか?」
女「…うん、行こう」
女「後夜祭を一緒に?あ、ああ、行くよ」
後輩「あ、先輩も休憩ですか?私も、今来たところです」
後輩「聞いてくださいよ」
後輩「お化け屋敷で暗いのをいいことに、カップルであんなことやこんなことをしようとする人が居るんですよ!」
後輩「酷いと思いませんか?だから、みんなでタイミングを図ってですね」
後輩「えええ。いいじゃないですか。まぁ、先輩が言うなら、少しは、控えますけど」
後輩「はぁ、私だって先輩と…」
後輩「なんでもないですよ。早く回りましょう」
後輩「後夜祭!はい、行きます!」
先輩「見に来てくれていたのですか」
先輩「そんなに良かったですか?嬉しい、けど恥ずかしいです」
先輩「おほん。男くん、沢山手伝ってくれて、ありがとうございました」
先輩「衣装に、発声に、稽古の相手までしてもらって、本当に感謝しているの」
先輩「あの、この後、お時間ありますか?」
先輩「よかったら、一緒に、回りませんか?」
先輩「…ようやく、清姫の気持ちが、少し分かりました」
先輩「いえ、何でもありません。さあ、行きましょう」
先輩「後夜祭ですか。はい、ご一緒します」
先生「何してるの」
先生「一人で黄昏るなんて、十年早いわよ」
先生「学園祭、終わったわね」
先生「ほんとに、皆に言わなくてよかったの?」
先生「そう。…少しなら、胸を貸してあげるわよ」
先生「大人をからかうんじゃありません」
先生「んもう」
女「はぁ、疲れた。うん、もう終わり。あとは香典返しが何軒か残ってるだけ」
女「ぁ…」
女「大丈夫。お母さんにはいっぱい、ありがとう、言えたし。ドレスも見せてあげられたし」
女「あの日?ふふ、そうね。こうしてくれたのは、あの日が初めてだったね」
女「あの時、なんで、あんなに泣いちゃったんだろ」
女「もう少し、このままで」
女「そばに居てくれて、ありがとう」
後輩「えへへ。先輩の追っかけ、伊達に長いだけじゃないんですよ」
後輩「先輩が私の追っかけ、ですか?」
後輩「い、いやあ、そこまで言われると、ちょっと、恥ずかしいです」
後輩「ぁ…」
後輩「温かい」
後輩「はい、落ち着きます」
後輩「見ていてください。この舞台で、私、歌い上げてみせます」
先輩「遅れるなら、そうと連絡をして下さい。…とても、不安になります」
先輩「ぁ…」
先輩「もっと強く、して下さい」
先輩「許しません。でも、こうしている間は、許してあげます」
先輩「今なら、清姫の気持ちも分かります」
先輩「ふふ」
先輩「ずっと、おそばに置いて下さいね」
先生「おほん。突然ですが、男君は、ご家庭の事情で転校することになりました」
先生「登校は今日までとなります」
先生「あぁ、女さん、泣かないで。今生の別れじゃないんだから」
先生「大丈夫?…そう」
先生「それでは、男君。挨拶を」
先生「なんてこともあったわね」
先生「どうして、こうなったのかしら。…きっと若気の至りね」
先生「若くなかったって?言ってくれるじゃない」
先生「この、この。ふふ」
幼馴染「男は学園祭で何やるの?」
幼馴染「喫茶店?男が淹れてくれるの?なんだ、違うのかぁ」
幼馴染「うちはお嬢様学校だから、卒業生か親族しか入場できないのよね」
幼馴染「男は大丈夫よ。親族用のチケットあげるから来て」
幼馴染「買出し?何か足りないの?」
幼馴染「あ、私、売っているお店、知ってる。一緒に買いに行こ」
幼馴染「え?高い?あ、そっか、予算があるんだ。ごめんなさい」
幼馴染「でも、私からプレゼントってことにしたら?駄目?」
幼馴染「男、押しに弱いから、仕事押し付けられてたりしてない?」
幼馴染「何でも簡単に引き受けてるんじゃないでしょうね」
幼馴染「学園祭、ちゃんと一緒に回る時間、作ってよね」
幼馴染「もちろん、二人きりで、よ」
幼馴染「ふふ、楽しいね」
幼馴染「あれ見て。占いだって。見てもらおうよ」
幼馴染「相性とか、将来とか」
幼馴染「悪い結果だったら?それは、占いが間違っているのよ」
幼馴染「女さんとか、後輩ちゃんとか、先輩さんとか」
幼馴染「貴方が何してたか知ってるのよ?」
幼馴染「ほんと流されやすいんだから。普通なら許されないんだからね」
幼馴染「ん…」
幼馴染「私は貴方の物」
幼馴染「貴方は、私のモノよ」
おわり
真ENDは全イベント回避
幼馴染は地雷
同時攻略は Nice boat.
女とか中に誰もいませんよしそう
同時攻略でノーマルエンド見てから個別行こうとしたら特定のキャラ嫌いになるパターン
これをエロゲに組み込めって?
個別ルート梅の過程で嫌いになるキャラが出てくるのはエロゲあるある
主人公とかな