― 男宅,街
男「駄目だ…あの頭と直結する感覚、気持ち悪い」
女「早くゲームに慣れてよね」
男「現実の5分がゲーム内で1時間…。あれだけやって、半日も経ってないのかよ」
女「仕様に文句言わないでよ」
男「それはそうと、お前、家にあがりこんで大丈夫なのか?」
女「下手にチャットや電話を使って記録を残すより、こっちのほうが安全なのよ」
男「ゲーム内のチャットは?」
女「あれはログが最終的に残らない仕様だし、パッチでも重ねて対策しているわ」
男「そうか」
女「それに、あなたのこと信用してるしね」
男「常套句だな、それ」
男「なあ、幻覚が見えているかどうか、どうやって他人が判断するんだ?」
女「幻覚が見えている人は、ゲームと現実の区別が全くつかなくなるわ。つまり区別がついているうちは大丈夫よ」
男「そんな…」