工場長「……」
グシャッネヂョッ
唐澤「……」
工場長「こうして!解体っ!してからなっ!」
ネヂョッザクッ
工場長「腸や心臓も!こうして!ちゃんと分けてな!」
ブチッブチッザシュッ
工場長「あっちの工場に持っていくんや。兄さんにはここで豚殺しを主に仕事としてもらうで」
唐澤「そ、そんな……」
工場長「豚の気持ちがわかるように、すぐそばで寝泊まりしてもらうで。ここまでなにか質問は?」
唐澤「質問っていうか……」
工場長「なんや。前の仕事と同じくらい金が欲しいんやろ?ならこういう汚い仕事せな、金はもらえへん」
唐澤「……」
工場長「わかったんなら、あと二匹やってもらうで。ひとつだけアドバイスするなら感情を持つな。ええか?無心でやれ」
唐澤「……はい」
工場長「それじゃ、あとは任せた。兄さんの居室は隣の部屋やから」
唐澤「……」
ドアバタン
唐澤「はぁ……。ワーキンに載ってた内容と全然違うじゃねぇか……」
唐澤「仕事……。仕事だ。これも仕事……」
ドアガチャ
豚「ブヒヒヒヒンヒヒヒヒヒヒ!!」
唐澤「きたねぇなぁ……」
豚「ヒンヒンヒンヒン!!」
唐澤「ん?注意書き……」
『檻には1~3の数字があり、数字が若いほど豚の年齢も若い。作業をする際は3の豚にしましょう』
『豚にはそれぞれ番号と名前があります。みんなの名前を覚え、愛情を持って育てましょう』
唐澤「愛情、ってもな……。いつか殺すんだもんなぁ……」
豚「ブヒイイイイイイイ!!」
唐澤「まぁ、あと二匹。頑張ろう」
『3の檻』
豚「フッフッフッンンフッ」
唐澤「えーと名前名前……」
豚「ブブンブリュブリュリュチッチ!」
唐澤「なんかこいつだけきったねぇ豚だなぁ。名前はなんだ?」
『リョウタ』
唐澤「……」
リョウタ「フブブブチュチブチャッ」
唐澤「おら、こっちこいや」
リョウタ「ブチチブチッ!!ブチチブチブチツッ!!」
唐澤「暴れるな。今すぐ殺してやる」
ドアガチャ
リョウタ「ブブンブリュブリュリュチッチフブブブチュチブチャッブチチュチヌュブリュッブリュブチッ!!」