くノ一「あたし、くノ一って言うの。よろしくね」
魔法使い「あの、くノ一さんはなぜ私たちに声をかけたのですか?」
くノ一「あたしは金稼ぎに来たんだけどさ、他のパーティは男臭いのばっかりじゃない」
くノ一「あんた、鈍臭そうだし、ひ弱そうだし、お人よしでいい人そうだし、何より女が多いパーティだしね」
魔法使い「…お、思うところはありますが、私の一存ではなんとも」
女侍「魔法使い殿が良いと言うなら、拙者は構わないぞ」
女騎士「私もだ。魔法使い殿に従おう」
魔法使い(サムライ、ロード、ニンジャが揃うなら多少の無理も利くかもしれない)
魔法使い(何より、この機会を逃したらワードナの迷宮に挑むなんてことは二度と出来ないかもしれない)
魔法使い「わかりました。くノ一さん、よろしくお願いします」
くノ一「ありがと。よろしくね」
魔法使い(この後パーティ補強の為、他の冒険者に声をかけたが、ことごとく断られた)
魔法使い(彼らにしてみれば旨味は無い。俺のレベルが低いせいで迷宮の浅いところしか回れないからだ)
魔法使い(多少乗り気でも、彼女らを見て皆逃げ出した。彼女達が醜い訳じゃない、むしろ逆だ)
魔法使い(だが恐ろしいのだ。隙を見せた瞬間、命を根こそぎ刈り取られそうで)