小説書くからお題くれ #18

18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/19(木) 12:03:34.21 ID:647K6tEA

「という訳だ、これで満足か?」

 小一時間に渡る『喋る理由』の話が終わった。なんとも荒唐無稽な話だったが、私はようやく真実を知れるという事と、単に話が面白かったので笑い飛ばす事もなく最後まで聞ききった。
 要約するとこうだ。

 奴は白鳥勝也という名前の普通の男だった。いや、普通というのにはあまりに頭のいい男であった。
 白鳥はその類い稀なる頭脳と半世紀近くの時間を使い、ある装置を作り出した。その装置とは、カプセルに入ってボタンを押すと時間を遡れるというもの、簡単に言うとタイムマシーンであった。
 人類初のタイムマシーン完成に大喜びした白鳥は、早速タイムマシーンを使うべくカプセルに入り、ボタンを押した。
 そして気が付いた時には200年前の日本、つまり私が生きているこの時代に白いカラスとして存在していたという。
 白鳥が言うに、世界に突然人間一人分の質量が増える事は不可能であり、質量を持たない記憶だけが過去に飛ばされ、たまたまカラスに入ったという仮説が有力との事だ。
 声が出るのは、鳥は肺の上にある鳴管という器官、まぁ人間でいう声帯みたいなものを振るわせて声を出もので、その周りの筋肉を鍛えればある程度はカラスでも喋れるという事らしい。

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