ー大会当日
ジョニー「さぁ始まりました石でお絵かき芸術展!実況は私、ジョニーと」
アナ「解説のアナよ。よろしくね」
ジョニー「なんと今回の参加者には『犬』がいるらしいのですが、これはどうなんでしょう」
アナ「芸術に生物の種類なんて関係ないわね。例えばゴリラがゴッホの絵を書いたとしても現代の評価はなんら変わらないと思うわ」
ジョニー「なるほど……。ですが審査は平等に行われます。『犬が描いたから』と言って贔屓されることはないでしょう。そういった点では、少し厳しい部分があるかもわかりません」
アナ「それはどうかしら……。彼、身なりは汚いけれど、目の奥の輝きは人間のそれを遥かに凌駕してると思う。期待しているわ」
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ジョニー「さて、この大会も終盤に差し掛かりました。次の参加者は、出ました!犬の太郎です!みなさん多きな拍手で迎えましょう!!」
太郎「ド、ドーモー」
ジョニー「彼はどんな絵を書いてくれるのでしょう、審査員の期待も高まります!」
太郎「き、緊張する……」
太郎「でもここで、頑張らないと妹の命が……。よし、やってやるぞ……!」
ジョニー「おーっと器用に石をくわえ、大きな丸を描き始めた!」
太郎「ふううっー、ふんっ!」
ジョニー「なんでしょうなんなんでしょう、あの素晴らしい石さばき!まるで人間に劣っていない!」
太郎「よし、これで……完成だああああああああ!!」
ジョニー「おーっと太郎選手ここで石を止めたー!そして出来上がったのは……」
アナ「なんて斬新なフォルム……」
ジョニー「なんなんでしょうあの生物は。いまだかつて見たことがない……。さぁ、審査員の得点に期待しましょう!」
ジョニー「審査員の得点は……」