男(ったく……汗もかいてないしこの少女ナニモンなんだよ…)
男(うまくやりすごすか)
男「用? 生憎俺にもこれから行かなきゃならない場所があるんでね」
少女「で、ではご一緒しても構いませんか?」
男「困るな、図書館で私語は厳禁なんだ」
男「どうしてもと言うなら図書館の前で待つか、そこらのカフェに位置していてくれ」
少女「は、はい……」
彼女は少し寂しそうだった。
男(ったく……汗もかいてないしこの少女ナニモンなんだよ…)
男(うまくやりすごすか)
男「用? 生憎俺にもこれから行かなきゃならない場所があるんでね」
少女「で、ではご一緒しても構いませんか?」
男「困るな、図書館で私語は厳禁なんだ」
男「どうしてもと言うなら図書館の前で待つか、そこらのカフェに位置していてくれ」
少女「は、はい……」
彼女は少し寂しそうだった。
ー図書館ー
男(ふむふむ……ヒンディー語は日本語と同じSOV文型なのか……)
本のページを捲る度に少女の悲しそうな表情が脳裏に蘇る。
男(今頃何してるんだろう、猛暑だってのに……)
男「待て待て、俺はあいつと何の関係もないぞ」
男(くそっ! 全然集中できねぇ)
男(今日は帰るか……)
自動ドアの向こうには
少女「ご、御用は済みましたでしょうか……?」
アイツが姿勢正しく立っていた。
男「この炎天下の中ずっとその衣装で待っていたのか!?」
少女「ゴスロリは私の基本装備です。外す訳にはいきません」
男「熱中症とかなったりしない?」
少女「腕、触ってみて下さい」
恐る恐る人差し指で彼女の右腕をつついてみる。
氷を思わせるほど冷んやりとしていた。
先程の汗といい、腕の冷たさといい何かがおかしい。
少女「定期的に水分も摂ってますし、脱水症状も気にしなくて大丈夫です」ニッコリ
男「ほぉー……」
男「で、用は何だ? 俺に北欧の知り合いなどいなかったはずだが」
少女「……」
少女「単刀直入に申し上げてもよろしいですか?」
男「あぁ、できるだけ簡潔にな。そちらの方が助かる」
少女「私は……」
少女「私は今からあなたのお嫁さんになります!!」ペコ
男「は?」