研究者らは、1日20分の早歩き(消費カロリー90~110kcalに相当)をすると
「あまり運動しない」もしくは「運動しない」人々の死亡リスクが16~30%減少すると見ている。
また、「運動しない」グループが、「あまり運動しない」レベルになるだけで、死亡数は7.35%減少すると推定している。
一方、肥満の人のBMI値を下げることによる死亡数の減少は3.66%にとどまるというから、その差は2倍。
肥満よりも運動不足の方が深刻だということがわかる。
これを2008年のヨーロッパにおける死亡者に当てはめて分析したところ、死亡した920万人のうち
肥満が原因で亡くなったと考えられるのは337,000人であるのに対し
運動しないことが原因と考えられるのは、その約2倍にあたる676,000人にのぼったという。
研究を実施したUlf Ekelund教授は
「毎日、ほんの少し運動をするだけで健康促進になる。
1日たった20分でも効果はあるが、それ以上が望ましい。多くの健康効果が実証されているのだから
運動の重要性を理解し、日常生活に取り入れてほしい」とコメントしている。
日常的に運動している人にとっては「たったの20分」だが
ほとんど運動しない人にとっては、20分でもきついし、毎日続けるのはハードルが高い。
しかし、早歩きをするだけで命を縮めるリスクを避けられると思えば、運動不足解消のモチベーションになるだろう。
いつもより少し歩幅を広げ、背筋を伸ばしてリズミカルに歩くなど、できることから始めたい。
[アンチエイジング医師団取材TEAM/監修:山田秀和
近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]
以下ソース
http://www.j-cast.com/2015/02/21227841.html