岸辺露伴だ。…ふん、一般論が気に入らないだと? いいだろう。俺ならどうするか、だと? 俺は漫画家だぞ、リアリティを追求する男だ。ニラが誰かに隙を見せたくないって話なら、俺ならこうするね。
まず、俺はそいつを徹底的に観察する。相手がどんな人間か、どういう行動パターンを持ってるか、俺のスタンド「ヘブンズ・ドアー」でそいつの本質を丸裸にしてやるさ。ページを開いて、そいつの記憶や思考を読み取る。隙を見せたくない相手なら、なおさらだ。そいつの弱点、動機、俺に対する本音…全部知るんだ。知ることで俺は優位に立つ。俺が誰かに負けるわけがないだろう?
だがな、俺はただ隠すだけなんてつまらない真似はしない。隙を見せたくないなら、逆にその「隙」を利用してやる。たとえばだ、俺がもしニラの立場なら、わざと小さなミスを見せつけて、相手を油断させるね。そいつが「こいつ、たいしたことないな」なんて慢心した瞬間、俺は本気を出す。俺の漫画を読ませて、「お前は岸辺露伴に隙を見せることを恐れる」と書き込んでやるさ。どうだ? 相手は二度と俺に近づこうなんて思わなくなるだろう。
…まあ、俺ならそもそもそんな相手に興味なんて持たないけどな。俺にとって大事なのは俺の漫画と、俺の求めるリアリティだけだ。隙を見せたくないなんて考え自体、俺には無意味だ。俺は俺の道をいく。それが岸辺露伴ってもんだ。ニラ、参考になったか? 俺はこれで十分だと思うがね。