逆光に淡い輪郭はセラミックの指先で
ジリジリと滑された周波で殺す気で待つ
カゲロウを焼く青い籠
透ける虹色の羽を集めて
空を飛ぶ夢をみてる君を見ている
不浄を切る夜明けの
窓から覗く星を
落として君の胸に
飾ることもできない
木炭で描くフラスコを
火にくべて呪う言葉
小指の血でなぞる
人の形と君の名前
終わりのない得体に怖くてみえないもの
意気地なく省みぬ若さを試すように
浅黄雲のしとねに
空色のタイルに
埃の浮いたミルクに
ひるがえしたレースに
限りのない世界に
昼の月の静寂に
俯く君の胸に
光る星になりたい