まさおはひとり
ひとりでうまれた
まさおは人間
ひとからうまれた
けれど
ひとのあいだにあって人間
ならば
人間でないひとりのまさお
まさおはひとり
ひとりでうまれた
まさおはいきもの
にんげん以外の
けれど
まさおは動く
だから動物
そして
うまれた時から
死人のまさお
ひとからひとりでうまれてきたのに
せっかく自分でうまれてきたのに
哀しみ
荒れ野に咲く
ただ一輪の
百合の
気高さ
ひとりのまさおにも朝はやってくる
まいにちまいにちあさはやってくる
くまさんのこどもはこぐま
まさおのこどもはこまさお
まさおは夢みるこまさお国を
まさおは夢みるこまさお国を
まさおはひとり
ひとりでうまれた
まさおは人間
ひとからうまれた
まさおはひとり
ひとりでうまれた
まさおはいきもの
にんげん以外の
ひとからひとりでうまれてきたのに
せっかく自分でうまれてきたのに