カラミティとフォビドゥンを含む第2期GAT-Xシリーズ3機の特性を集約することを目的としており、プラントに忌避感をもつ大西洋連邦のブルーコスモス系軍需企業の主導によって開発された。開発期間短縮のために既存技術を転用した結果、外見はいびつなキメラのような姿に変貌しており、本機と交戦したエクリプス2号機パイロットのケン・ノーランド・スセからは「機体の中でコンセプトが衝突(コンフリクト)しているような危うさを感じる」などと違和感を抱かれる[29]。また、操縦性もナチュラルでは対応できないほど悪化しており、「対コーディネイター用」でありながら「コーディネイターでなければ操れない」という皮肉な特性がブルーコスモスの思想にそぐわないという理由で開発は中断された。以上の経緯から本機は欠陥兵器の烙印を押されるが、性能面での評価は高く、表出した「標準サイズのMSでは全機能の搭載は困難」「専用パイロットの育成が必要」という欠点は、のちのデストロイの開発に生かされることになる[27]。