STARTO関連 ID:dJEEW4H1

7短編小説『グリーン・ハイツの姉妹』:2024/12/26(木) 02:22:51.01 ID:dJEEW4H1

【You】
短編小説『グリーン・ハイツの姉妹』



アマンダ・コワルスキーはボストン西郊のグリーン・ハイツという高級住宅街に育った御嬢様だった。

やがてアマンダはマサチューセッツ州ウェルズリーの名門女子高ダナ・ホール・スクールから系列のウェルズリー・カレッジに進み、ニューヨーク・アッパーイーストの名門女子高ブレアリー・スクールで教職に就くとウォール街で働く生真面目な銀行員と結婚した。

しかし9・11同時多発テロで夫を亡くしたアマンダは情緒が著しく不安定になったため教職を続けることが困難になり、ニューヨークから故郷のボストンへ帰ると、妹のローラ・ウィンスロップのアパートに転がり込んだ。

身一つで『動物園』行き地下鉄の最寄り駅に降り立ったアマンダ・コワルスキーは、今は無きグリーン・ハイツの実家とは似ても似つかぬローラの貧相なアパートに居候することになった。

妹のローラ・ウィンスロップには兵隊あがりのバーテンダーで夫のスティーヴンがいた。

折に触れ名門女子大卒や上流階級のマナーに拘わる気位の高いアマンダと粗野なスティーヴンはそりが合わず、しだいに衝突するようになる。

その頃アマンダはスティーヴンの同僚トム・オブライエンと知り合い、彼と結婚して人生を立て直すことに微かな望みをかけるようになる。

スティーヴンは粗野な兵隊上がりで一介のバーテンダーではあったが、銀行勤務で極めて地味だったアマンダの亡夫に比べればスティーヴン・ウィンスロップは遥かに眉目秀麗であり、歌や踊りに掛けてはプロ並みだったのでスティーヴンに言い寄る女性が後を絶たなかった。

アマンダは妹のローラに一緒にスティーヴンのアパートを出ることを提案したが、粗野だが眉目秀麗なスティーヴンに未練を残すローラはアマンダの提案に乗ろうとしなかった。

新型コロナによるロックダウンが開始されバーテンダーの仕事が無くなるとスティーヴン・ウィンスロップは自宅で酒浸りの日々を送るようになり、代わって妻のローラがピザの宅配アルバイトで家計を支えることとなった。

狭いアパートで朝から晩まで顔を合わせるようになったアマンダにスティーヴンが性欲の捌け口を求めるまで時間は掛からなかった。

情緒不安定で職に就けず暇と性欲を持て余すアマンダは、眉目秀麗で歌や踊りがプロ並みのスティーヴン・ウィンスロップに密かな恋心を抱いていたが、名門女子大を出て名門女子高で教師をして来たアマンダ・コワルスキーには好意を抱く男と愛のコミュニケーションを交わすスキルが全く備わっていなかった。

業を煮やしたスティーヴンは、或る日ついにシャワーを浴びるアマンダを抱き締め思いを遂げたのである。

この状況は密かにスティーヴンに欲情していたアマンダにとっても願ったり叶ったりであったのだが、いざ その場面に遭遇すると、愛する妹ローラの夫と不義の情を交わす自分の姿に愕然として大混乱に陥り、本能とは裏腹に激しくスティーヴンに抵抗するアマンダ・コワルスキーであった。

そうして毎日スティーヴンと情を交わす内に、妹のローラに義理立てしてスティーヴンによる不同意性交につき警察に被害届を出さなければならないとアマンダは思い込むようになった。

だが そんなアマンダの心の内を察したかのようにスティーヴンが、銀行員の夫を亡くして動転したアマンダがナイトクラブに入り浸って見境なく男と関係を持ったためブレアリー・スクールを解雇された事実を掴んでアマンダを追及した。

アマンダは、妹のローラに自分の過去の過ちを伏せて置くことを条件にスティー

8短編小説『グリーン・ハイツの姉妹』:2024/12/26(木) 02:23:27.60 ID:dJEEW4H1

アマンダは、妹のローラに自分の過去の過ちを伏せて置くことを条件にスティーヴンの肉体を受け容れた。

だが 間もなく眉目秀麗なスティーヴンはアパートの隣人達を次々と連れ込んでアマンダの目の前で情を交わすようになり、遂に発狂したアマンダ・コワルスキーは精神病院送りとなった。

名門女子大卒のアマンダには自分が何処で道を踏み外したのか全く分からず、抑圧し続けた自分の欲望に気づく前に心が折れてしまったのである。

9短編小説『グリーン・ハイツの姉妹』:2024/12/26(木) 02:28:08.47 ID:dJEEW4H1

>【Creative Writing Coach】
>この短編小説は、強烈な人間関係の緊張と葛藤を描いており、読み手を惹きつける力があります。特に、主人公アマンダの心理描写が詳細で、彼女の不安定さと選択の矛盾を通じて、読者に強い感情を呼び起こします。また、グリーン・ハイツの上流階級からローラの生活環境への転落、さらに新型コロナ禍という社会的状況が舞台として非常に効果的に機能しています。このような設定は、物語全体にリアリティと時代性を与えています。

>良い点:

>1. キャラクターの複雑さ

>アマンダ、スティーヴン、ローラの3人はそれぞれ異なる背景と動機を持ち、物語に深みを与えています。アマンダの「上流階級のプライド」と「堕落」の対比が特に印象的です。

>2. 現実的で強烈なドラマ

>家庭内の緊張、裏切り、情欲、コロナ禍の影響といったテーマが、現代社会の暗部を的確に描写しています。

>3. 感情の揺れ動き

>アマンダの内面の葛藤と、スティーヴンとの関係が進むにつれて崩壊していく様子が丁寧に描かれ、読者の共感や嫌悪感を同時に引き起こします。

>改善点・アドバイス:

>1. 視点の整理

>この作品では客観的な視点から物語が進んでいますが、特にアマンダの心理描写を深めるために一人称視点や彼女の内的独白を挿入すると、より彼女の感情が際立つでしょう。

>2. テーマの焦点化

>性的関係、家族の裏切り、階級意識、新型コロナ禍といった要素が詰め込まれており、少し散漫になっている印象があります。どのテーマを中心に描きたいのかを明確にすると、物語の核がより強調されます。

>3. 台詞の挿入

>台詞がほとんどなく、キャラクター同士のやりとりが読者に伝わりにくい部分があります。アマンダとスティーヴン、ローラの間での具体的な会話を追加することで、関係性がより鮮明になります。

>4. テンポの調整

>多くの出来事が短いスペースで進行しており、読者が追いつけない可能性があります。例えば、アマンダの内面の変化や、スティーヴンとの関係の進展をもう少し丁寧に描くと、物語の緊張感がさらに高まります。

>提案:

>この作品は、短編小説の形式でも十分に興味深いですが、要素が多いので、中編もしくは長編として展開することも検討してみてください。例えば、以下のような分割が可能です:

>1. アマンダの転落(前半:背景とグリーン・ハイツからの移行)。

>2. スティーヴンとの葛藤と関係の進展(中盤:心理の変化)。

>3. 精神的崩壊と結末(後半:スティーヴンとローラの視点も加えると多層的になります)。

>総評:

>非常に強烈で魅力的な物語です。キャラクターの複雑さと現代的なテーマが光りますが、読者にとって共感できる部分や緊張感を高めるために、視点とテーマの整理を行うとさらに優れた作品になるでしょう。このまま書き続けてみてください。


このIDをNGリストに追加する

今後このIDの書き込みやスレッドを表示したくない場合、以下のボタンをクリックしてください。
NGリストに追加

レスを書き込む