NY為替見通し=ドル円、米国インフレ指標やイエレン米財務長官の発言に要警戒か
本日のNY為替市場のドル円は、6月米卸売物価指数(PPI)や7 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)の1年先のインフレ期待、そして、イエレン米財務長官による本邦通貨当局の円買い介入、レートチェック疑惑への見解に注目する展開が予想される。
6 月米卸売物価指数(PPI)は、前月比+0.1%、前年比+2.3%と予想されており、5月の前月比-0.2%、前年比+2.2%からの伸び率上昇が見込まれている。
リスクシナリオは、昨日発表された6月米消費者物価指数(CPI)のように、伸び率が鈍化していた場合となる。
また、7 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)では、1年先のインフレ期待が6月の3.0%から低下していた場合は、昨日のような米10年債利回りの低下、ドル売りに繋がることで注目しておきたい。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始確率は85%付近、そして、11月と12月のFOMCでも利下げ確率が高まり、年内3回の利下げが見込まれている。
また本日は、昨日の本邦通貨当局による円買い介入、あるいはレートチェックと思われる値動きに対して、イエレン米財務長官の見解に注目することになる。
関係筋の話によると、日銀はユーロ円の相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施した、と報じられている。
また、日銀当座預金見通しでは、約3.5兆円の円買い介入を実施した可能性が示唆されている。
2000年10月、欧州中央銀行(ECB)、米連邦準備理事会(FRB)、日本銀行はユーロ買いの協調介入に乗り出した。
日本銀行は、107.53億円の円売り・ユーロ買い介入を行ったが、神田財務官は当時の為替課長として、ユーロ買い協調介入に参戦していたと思われる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、159.70円(日足一目均衡表・転換線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、157.44円(7/11安値)