株価指数先物【寄り前】 スキャルピング中心の売買が継続
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 34350 -720 (-2.05%)
TOPIX先物 2442.0 -38.0 (-1.53%)
シカゴ日経平均先物 34370 -700
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
7日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。日銀の内田真一副総裁のハト派発言を受けて円相場が1ドル=147円台に下落し、円キャリー取引の急速な巻き戻しが落ち着いたとの見方が安心感を誘い、NYダウは一時480ドル上昇した。だが、10年債入札が不調だったことで米長期金利が上昇し、午後に入りNYダウは急速に上げ幅を縮め、下落に転じた。また、決算発表が本格化するなか、予想を下回る決算を発表したアムジェン<AMGN>が5%安となり、NYダウの重荷となった。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、家庭用品・パーソナル用品、公益事業が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、消費者サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比700円安の3万4370円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比400円安の3万4670円で始まり、その後はロング優勢から上昇に転じており、3万5230円~3万5590円辺りで保ち合いを継続。中盤にかけて3万5690円まで買われたが、買い一巡後は軟化し下落に転じると3万4350円まで売られた。売り一巡後に3万4800円辺りまで下げ幅を縮める場面もみられたが、終盤にかけて売り直される形となり、3万4350円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まりそうだ。7日の日中取引で一時3万5850円まで買われ、52週移動平均線(3万5760円)を上回る場面もみられたがキープできず、同線が抵抗線として意識される形だった。ナイトセッションでも同線を捉えることができず、週足のボリンジャーバンドの-2σ(3万5030円)も維持できなかった。これにより週足の-3σ(3万3250円)と-2σとのレンジ推移が続く形になりそうだ。
また、米国では前日にリバウンドをみせていたエヌビディア<NVDA>は5%超下落し、75日線が心理的な抵抗線となっている。ナスダック指数も自律反発の域は脱せず、前日のリバウンド分を帳消しにした。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷になりそうである。
昨日の日経225先物は830円高となったが、日中値幅は3000円(ナイトセッションを含む)を超えた。7日の取引終了後のナイトセッションでも1300円を超えている。ボラティリティが上昇するなかでは急激な価格変動によってヘッジ対応の動きも加わるため、トレンドが強まりやすい。積極的にポジションを積み上げることは難しく、スキャルピング中心の売買が続きそうだ。また、CTA(商品投資顧問)によるボラティリティトレードも活発化しやすく、荒い値動きには引き続き注意が必要だ。そのため、オプション権利行使価格の3万3000円から3万5000円と広めのレンジを想定する。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.14倍に低下した。14.19倍を付ける場面もみられたが、同水準で推移している200日線に上値を抑えられた。その後は内田副総裁の発言を受けてTOPIX型のインデックス買いが目立つなか、一時13.99倍に低下した。足もとでは14.00倍~14.20倍辺りでのレンジ推移が続いている。本日はややTOPIX型優位の展開が見込まれるが、大きく低下する局面ではその後のリバランス狙いになりそうだ。
7日のVIX指数は27.85(前日は2