【よろずのつぶやき by Wada】後始末
本日の海外市場も含めたメインイベントであった内田日銀副総裁の講演と会見。10時30分から日銀としての本意が報じられると、ドル円は一気に147.48円まで本日安値からは3円を超える急騰。日経平均も900円を超える下落から始まったわけですが、一時1200円近い急上昇へと転換していきました。
昨日の3者会合が発表になった時点で、その本源的重要性を理解していた市場参加者からすれば「必然的な結果」となっているとも言え、昨日の会合の時点で、本日寄付きから日経平均に持ち込まれた不自然な本邦機関投資家からと思われる大量の買いも、現在の日銀内でのキーパーソンとして知られる内田副総裁の発言もまた、容易に想像が出来たといったところ。
世界中の金融市場の混乱を引き起こした日本当局としては、自らの責任において壊れた市場を鎮静化させる必要があったわけで、ましてや、市場が今回の日銀の利上げを問題視しているわけではなく、あくまでも、政治的圧力の影響からか、植田日銀総裁が極めて深刻な市場とのコミュニケーションエラーの状態となっていることへの修正が必至だったのは言うまでもありません。
内田副総裁の発言は、先週の日銀会合前までの市場が認識していた日銀の基本姿勢を改めて表明していますが、いずれにしても、今回の騒動の後始末が始まっているといったところです。