中国証券監督管理委員会、株券転貸業務を禁止
中国証券監督管理委員会(CSRC)は10日、証券会社が証券金融会社などから株式を借り、空売りを行う投資家に転貸する「転融券」と呼ばれる株券貸借業務を禁止すると発表した。政府系金融機関の中国証券金融が7月11日付で転融券業務の申請受け付けを一時停止する。既存の転融券約定のロールオーバーは9月30日まで認める。
CSRCは2023年8月以降、株式相場の安定を目的に、証券会社が投資家に株券を貸す「融券」「転融券」業務に対する監督を強化してきた。今年2月には転融券の新規の積み増しを禁止した。同委員会によれば、24年6月末時点で融券と転融券の規模はそれぞれ64%、75%縮小。融券がA株の時価総額全体に占める比率は約0.05%となり、融券の1日当たり売り出し額はA株取引額の0.2%に低下した(以前は0.7%)。CSRCは国務院(内閣に相当)が今年4月に公表した「リスクコントロールの強化と資本市場の質の高い発展の促進に関する意見」(通称「国9条」)に従い、制度の公平性を維持し、市場の安定性の向上を重視する方針を示した。