【相場の細道】オバマ第50代副大統領から第47代大統領へ?
「報道ではさまざまな臆測が出ているが、私は選挙戦にとどまって最後まで戦い、ドナルド・トランプを打ち負かすと固く決意している」(バイデン米大統領)
バイデン米大統領は、6月27日の米大統領選に向けた討論会で高齢不安が再燃したことで撤退圧力が強まる中、連邦議会の民主党議員に書簡を送り、党内の混乱に終止符を打つよう呼びかけて撤退をあらためて拒否した。
1.ニューヨーク・タイムズ紙の撤退要請
■6月28日「バイデン氏は選挙戦から撤退すべきだ」
「トランプ氏の危険性、この国の将来、そしてバイデン氏の不安定さを考えれば、アメリカは共和党候補に対抗できる、より強力な人物を必要としている。民主党にとって極めて明確な道筋とは、バイデン氏では選挙戦を続けられないことを認め、11月にトランプ氏を負かすことが可能な人物を選ぶプロセスを始めることだ」
■7月9日
「肉体的、精神的な適性に関する有権者の懸念を無視し、国を重大な危険にさらしている。バイデン氏の反抗はトランプ氏に勝利を譲る恐れがある、と民主党の幹部から本人に伝えるべきだ」
2. 合衆国憲法修正25条
修正25条は、大統領が在任中に死亡するか辞任するか、または副大統領と過半数の閣僚が大統領の職務遂行は不可能と申し立てた場合、副大統領が大統領職を代行するものと定めている。申し立ては下院議長と上院議長に送られ、その時点でハリス副大統領がバイデン大統領の権限を「ただちに引き継ぐ」ことになる。
バイデン大統領は内閣の申し立てに拒否権を発動し、大統領職に復帰することができる。副大統領は4日間の猶予を与えられ、大統領の異議を事実上無効にするかどうかを判断する。無効にすると決定した場合、議会は48時間以内に会議を開き、上下両院は大統領が「権限と義務を遂行できない」のかどうかについて議決する。できないという決定をするには、両院とも3分の2以上の賛成が必要になる。
3. オバマ米第50代副大統領
ハリス第49代米副大統領がバイデン第46代米大統領に代わって民主党の大統領候補となり、副大統領にオバマ第44代米大統領を指名すれば、おそらくトランプ第45代米大統領に勝てるのではないだろうか。オバマ第44代米大統領も、トランプ第47代米大統領の誕生を阻止するためには、受け入れると思われる。そして、ハリス第47代米大統領が誕生した暁には、退陣して、オバマ第50代米副大統領が第47代米大統領に昇格させるという「プランB」も想定できる。