(各市場の動き)
・ドル円は軟調。「日銀は来週の金融政策決定会合で利上げを検討」「今後数年間で債券購入を半減する計画」との一部報道が伝わると、日銀の政策正常化への思惑が高まり円買い・ドル売りが先行。世界的な株価の下落を背景にリスク・オフの円買いも入り、24時前に一時153.11円と5月6日以来の安値を付けた。
なお、前週から今週にかけては河野太郎デジタル相や自民党の茂木敏充幹事長が日銀に利上げを求める内容の発言をしており、市場では日銀が追加利上げを実施するとの見方が強まっている。
・ユーロドルは持ち直した。7月の仏・独製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を下回るとユーロ売り・ドル買いが先行。日本時間夕刻に一時1.0826ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、23時30分前には一時1.0867ドルと日通し高値を付けた。対円中心にドル売りが優勢になると、ユーロに対してもドル安が進んだ。
・ユーロ円はさえない展開。30-31日に日銀金融政策決定会合を控える中、日銀の政策正常化への思惑が高まると円買い・ユーロ売りが優勢となった。ダウ平均が一時400ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比890円安の3万8230円まで下げると、リスク・オフの円買いも活発化し一時166.14円と5月8日以来の安値を更新した。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続落。アジア株相場や時間外の米株価指数先物の下落を受けて、英株にも売りが波及した。ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが売られたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。アジア株相場や時間外の米株価指数先物の下落を受けて、欧州株全般に売りが波及した。2024年4-6月期が最終赤字となったドイツ銀行が8%を超す急落となった。ダイムラー・トラック・ホールディング(3.21%安)やシーメンス・エナジー(2.13%安)などの下げも目立った。
・欧州債券相場は下落。