【よろずのつぶやき by Wada】然るべきレベル
先週末のドル円は、アジア時間から米長期金利が上昇すると一時157.86円まで買戻しが進んだものの、欧州時間に入って世界的規模でのシステム障害が発生すると、市場では一斉にリスクオフの動きに。一時156.96円まで売り込まれることになりました。ただ、市場では既にかなりのポジション調整が終わっていたほか、チャート上でも一目雲できれいなかたちで目先の下値を確認していたこともあってか、日経平均先物が40000円を割込んで大幅安となったにもかかわらず、米長期金利の上昇などにつれて157.79円まで買戻されました。NY時間に入ってからは下押しも157.27円までと限定的。引けにかけては157.53円まで値を戻して週末の取引を終えています。
米サイバーセキュリティのクラウドストライクがウィンドウズ向けに実施したソフトウェアのアップデートが引き起こしたシステム障害は、特に米国内ではフライトがほとんどキャンセルになるなど、土日も含めて大騒ぎとなる事態でしたが、ドル円は意外と落ち着いた動きに終始したといったところ。週明けのアジア市場では、煽りを受けた日経平均先物がなかなか回復出来ないでいるものの、「かかる障害が週明けまでの修正で最悪の事態は回避されている」のは事実。時間の経過とともに、株式市場でも落ち着きを取り戻していきそうです。
いずれにしても、ドル円は淡々と目先の需給に左右されながら、次第に下値を切り上げているわけですが、目先は50日MAの位置する158.05円が戻りのポイント。先週を通して観測されていたメインプレーヤーのポジション調整にも目処がたった今、再び底堅い動きとなっています。