(各市場の動き)
・ドル円は反発。7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が13.9と予想の2.9を大幅に上回ると、米金利の上昇とともにドル買いが先行。6月米景気先行指標総合指数が前月比0.2%低下と予想の0.3%低下より強い内容となったことも相場の支援材料となり、4時30分前に一時157.40円と日通し高値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.20%台まで上昇したこともドル買いを誘った。
なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.23まで上昇した。
・ユーロドルは3日ぶりに反落。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.25%で据え置くことを決めたと発表。声明では「インフレ率は来年も目標を上回る水準が続く可能性が高い」「今後も金融政策はデータ依存で会合ごとに決定し、金利の道筋を事前に約束することはない」と指摘した。また、ラガルドECB総裁も理事会後の会見で「9月にどうするかはまだ決まっていない」と強調し、次の動きについて示唆を与えなかった。
もっとも、ECB理事会の結果やラガルド総裁の発言を受けた相場の反応は限定的となり、米長期金利の上昇に伴うドル買いが目立った。4時30分前には一時1.0894ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は反発。ユーロドルの下落につれた売りが出ると170.68円付近まで下押ししたものの、ドル円の上昇につれた買いが優勢になると一時171.57円と日通し高値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反落。前日までに6日続伸し史上最高値を更新したあとだけに、利益確定目的の売りが優勢となった。個別ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェース、ボーイングなどの下げが目立った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落。アルファベットやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などが売られた。
・米国債券相場で長期ゾーンは下落。7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や6月米景気先行指標総合指数が予想より強い内容だったことが分かると売りが優勢となった。
・原油先物相場は小反落。原油先物は一時83ドル後半まで強含む場面もあったが、引けにかけて円やユーロに対してドル買いが進むと、ドルで取引される原油先物は割高感から売られ、僅かながら反落して引けた。
・金先物相場は続落。9月の米利下げ期待が高まっていることで金先物価格は上昇して始まった。しかし、ドル円をはじめ為替市場でドル買いが進むと、ドルで取引される金先物は割高感で売りが優勢になり続落して引けた。