株価指数先物【寄り前】 ローテーション本格化で4万円の攻防に
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 40250 -830 (-2.02%)
TOPIX先物 2881.0 -35.0 (-1.20%)
シカゴ日経平均先物 40240 -840
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
17日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が、米連邦準備理事会(FRB)が数カ月以内に利下げを実施する可能性を示したと伝わった。前日発表の6月の米小売売上高が予想を上回ったことで、米経済はソフトランディング(軟着陸)を達成できるとの見方が広がり、出遅れている景気敏感株などに買いが向かった。
また、予想を上回る決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>や前日に決算評価により急伸したユナイテッドヘルス・グループ<UNH>への買いも継続し、NYダウを押し上げた。半面、これまで相場を牽引してきた半導体株や大型テック株は売られ、相場の重荷となった。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、保険、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、メディアの弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比840円安の4万0240円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比180円安の4万0900円で始まり、直後に付けた4万0910円を高値に下げ幅を広げ、一気に4万0400円台まで売られた。その後は4万0340円~4万0570円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り下げると、終盤にかけて4万0140円まで売られ、4万0250円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まりそうだ。昨日はバイデン政権による対中規制強化に関する報道で名の挙がった東京エレクトロン <8035.T> [東証P]が後場一段安となり、1社で日経平均株価を263円ほど押し下げていた。米国市場では同報道が嫌気されてASMLホールディング<ASML>が12%を超える下落となったほか、エヌビディア<NVDA>やアームホールディングス<ARM>など他の半導体株に売りが広がっていた。
また、トランプ前大統領によるインタビュー発言を受けて台湾情勢を巡る先行き不透明感が高まり、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が8%近く下落した。対中規制観測やトランプ氏の発言報道は前日の時点で織り込まれているものの、米半導体株や大型テック株が大きく売られるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。11月の大統領選に向けて両陣営の発言は活発化しやすく、ボラティリティの高い相場展開が見込まれる。
日経225先物はナイトセッションで一時4万0140円まで売られ、心理的な支持線として意識される25日移動平均線(3万9950円)に接近してきた。節目の4万円を割り込んでくるようなら、いったんは調整一巡感が意識されてくる可能性はあるが、7月11日の高値4万2490円からわずか4日(ナイトセッションを含む)で2300円超下げており、需給懸念から押し目待ちのロングは入りづらいだろう。
週足のボリンジャーバンドの+1σ(4万0100円)水準まで下げてきたため、節目の4万円から4万0100円辺りでの底堅さを見極めつつ、打診的なロングでの対応となりそうだ。4万0100円辺りでの上値の重さが意識されてくると、13週線が位置する3万9080円処が射程に入ってくる。
もっとも、ローテーションが本格化してきたことで、バリュー株への資金シフトにより