株価指数先物【寄り前】 週足の+2σ水準を巡る攻防に
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 41500 +260 (+0.63%)
TOPIX先物 2924.0 +19.0 (+0.65%)
シカゴ日経平均先物 41545 +305
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米小売売上高は前月比横ばいとなり、予想(0.3%減程度)を上回った。5月分も速報値から上方修正されており、米消費の底堅さが意識される形となった。早期利下げ期待も根強く、景気敏感株などに買いが広がった。また、決算発表が本格化するなか、1株利益が予想を上回ったユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が6.5%高となったほか、キャタピラー<CAT>やボーイング<BA>などが買われ、NYダウを押し上げた。
そのなかでエヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株の一角が下落。また、中小型株で構成されるラッセル2000指数は3%を超える上昇となり、大型株から小型株への資金シフトが継続している。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、銀行、運輸が上昇した一方で、半導体・同製造装置、メディア、ソフトウエア・サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比305円高の4万1545円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の4万1230円で始まり、直後に付けた4万1140円を安値に切り返し、米国市場の取引開始後は4万1290円~4万1440円辺りで保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上放れると4万1560円まで買われ、4万1500円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢で始まりそうだ。ただし、米国市場では主要な株価指数が上昇したものの、エヌビディアなど半導体株の一角は弱い値動きだったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及効果は期待しづらい。
日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(4万1180円)辺りが支持線として意識される形でのリバウンドとなったが、週足の+2σ(4万1520円)水準では強弱感が対立しやすく、買い一巡後は膠着感が強まる可能性がある。NYダウが連日で史上最高値を更新するなか、米国への資金シフトも意識されるため、東京市場では利益確定の売りが入りやすくなる展開も想定しておきたいところだ。
まずは、週足の+2σを明確に上放れてくるかを見極めたい。オプション権利行使価格の4万1250円から4万1500円のレンジを想定しつつ、週足の+2σを上回って推移するようだと、4万1500円から4万2000円のレンジに移行する展開もありそうだ。
16日のVIX指数は13.19(前日は13.12)に上昇した。一時13.47まで上昇しており、13.74辺りで推移する75日移動平均線が意識されてきた。依然としてボトム圏での推移ではあるが、米半導体株の一角に利益確定の売りがみられるほか、大型株から小型株への資金シフトが続くなか、いったんは75日線のほか、200日線(14.13)辺りを捉えてくる可能性はあるだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍(前日は14.21倍)に低下した。一時14.16倍まで下げており、25日、75日、200日線が集中する水準まで調整した。NTショートを巻き戻すタイミングになりそうだが、米半導体株の一角が弱い値動きをみせるなかで14.15倍辺りを明確に下回ってくると、NTショートに振れやすくなりそうだ。