絶好の行楽日和ということですが、とくに遠出もせず、近所の里山や公園、水田まわりなどを散歩します。
雑木林を抜ける道は木洩れ陽が燦としてしかも涼しく、頭上には日を透かした枝々が、濃淡さまざまな翡翠の緑を重ねています。
遅々たる歩みを進める自分を、幾羽もの蝶が後ろから追い越してゆきます。
絶好の行楽日和ということですが、とくに遠出もせず、近所の里山や公園、水田まわりなどを散歩します。
雑木林を抜ける道は木洩れ陽が燦としてしかも涼しく、頭上には日を透かした枝々が、濃淡さまざまな翡翠の緑を重ねています。
遅々たる歩みを進める自分を、幾羽もの蝶が後ろから追い越してゆきます。
にほひつつ散りにし花ぞおもほゆる夏はみどりの葉のみしげれば(後撰和歌集)。常盤木の落葉期で、さわだつ青葉の光のなかに乾いた竹の葉が散り乱れ、落花の幻を描いています。神社の石灯籠の裾にすみれの花が残っていました。野咲きのものより花も葉も小さく、それがまたひとしおのあわれを誘います。