サナエノミクス「責任ある積極財政」のワナ 成否のカギを握る企業への"賃上げ圧力"
https://toyokeizai.net/articles/-/914175?page=2
◆世界的に見ても日本の生産的政府支出は少ない
この生産的政府支出の対名目GDP比率が低いという問題もあります。1990年度の5.4%から低下
し、2025年度には4.8%にまで減少しています。
日本経済を改善するために政府が使っている予算は、GDPのわずか5%程度にすぎません。試算
によればEUではこの比率が約12%となっており、OECDのデータでも、世界的には防衛費が2.5%、
教育が5%、公共工事などが3.5%、合計11%とされています。
生産的政府支出はほとんど増えていない
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◆マクロ政策が日本で大失敗している原因
不思議なことに、日本では政府支出を増やせば、それだけで経済は成長すると信じる人が少な
くありません。特に政治家に多く、旧安倍派の中にもその信者が多くいます。
「政府支出を増やせば、GDPは増える。ただの足し算だ」と言います。しかし、これは幼稚な認
識と言わざるをえません。
生産的政府支出は「緊縮財政」
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◆企業の行動こそが重要だった
https://toyokeizai.net/articles/-/914175?page=5
日本企業は第2次安倍政権以降、利益率を劇的に増やすことによって、積極財政と金利低下のメ
リットを分配せず、また投資を増やす原資にもせず、利益として配当を増やし、内部留保を積み
増すことに費やしてきました。中小企業も経常利益が史上最高水準を更新していますが、大企業
と違ってそれを主に現金・預金として貯め込んでいます。
中小企業の利益も高水準に達しているが…
https://i.imgur.com/M7dyZY9.jpg