〈事例1〉「敢えてドラスティックな手法を用い、予想されるハレーションは自らの能力によって回避してしまう」
これは何の問題もない。すごいですね、ということになる。しかし、多くの普通の人には、そこまでの能力がないのではないか。
〈事例2〉「敢えてドラスティックな手法を用い、予想された通りにハレーションが起こり、自らも被害を受けたが、『この程度は覚悟の上のこと、目的を達したからよし』と身を引いて黙っている」
これはこれで、その手法について、賛否は巻き起こるだろうが、本人の行動の筋として、理屈として理解はできる。
〈事例3〉「敢えてドラスティックな手法を用い、予想された通りにハレーションが起こり、自らも被害を受けたが、『嫉妬されて襲われたもので、悪い奴らが堕落していたのが悪い』と相手方を非難する」
覚鑁作と伝えられる「密厳院発露懺悔文」は、現在の研究では作者不明とされている。しかし、「僧侶の堕落について述べ、自らが代わって懺悔する」という、この文書が現実に残っていることで、新義サイドでは、「嫉妬されて襲われた」「悪い奴らが堕落していたのが悪い」という言説が、すべての寺ではないにしても、現実に流通している面があると思われる。
懺悔文自体は、僧侶に対する戒めとして、一定の意義があるのではないか。
〈事例4〉「ドラスティックな手法を用いてハレーションが起こるのは問題だと考え、WINWINになる道を探るなどして、穏当に物事を進める」
曹洞宗の瑩山のように、普通のビジネスマンは、こちらの手法を選ぶのではないか。