特攻兵器「海龍」、下田沖に眠る 旧海軍の潜水艇発見
下田市の下田港沖で5日、旧海軍の特攻兵器「海龍(かいりゅう)」とみられる潜水艇が見つかった。
終戦直前、神奈川県横須賀市を出発した海龍4隻が下田港に入港する際、1隻が須崎付近の海岸で座礁したとの史料が残っているため潜水艇はこの1隻の可能性が高い。
発見した海洋調査会社「ウィンディーネットワーク」(下田市、杉本憲一社長)が同日、静岡新聞社の取材に明らかにした。
海龍とみられる潜水艇が発見されたのは、下田港灯台から南西約250メートルの海底約35メートル。艦橋を上にして、航行する姿を思い起こさせるような状態で発見された。
船首は下田港の出入り口がある北西方向を向いていた。
同日午前に水中ロボットカメラ(ROV)で潜水艇の船体を撮影した同社海洋調査部によると、長さは16?17メートル、幅1メートルほどだった。
海上自衛隊の資料によると、海龍の大きさは全長17・28メートル、直径1・39メートル。同社の杉本社長は「形状や大きさなどから海龍である可能性が極めて高い」と話している。
これまでにも青森・秋田県境の十和田湖に1943年9月に墜落した旧陸軍の練習機を発見したり、浜名湖に戦後間もなく沈められた戦車の探索をしたりしてきた同社。
「戦後70年」の節目の今年3月以降、地元の戦争遺産の調査プロジェクトを進めていた。
下田港では1999年9月、外防波堤工事中、終戦後に爆薬を取り外して海中投棄された海龍1隻が見つかった。当時、海自横須賀水中処分隊が出動し、船体を確認した。
今回の海龍とみられる潜水艇は、広島県・江田島の海軍士官養成学校「海軍兵学校」第74期生による卒業50周年記念誌「江鷹」(95年8月発行)に記述がある、須崎周辺で座礁した1隻とみられ、
関係者によると、爆薬が装填(そうてん)されたままの可能性が高いという。
◇海龍
旧日本海軍の2人乗り特殊潜水艇。腹部にロケット魚雷2本を備えた上、船首には600キロの爆薬を詰めていて、本土防衛用の特攻兵器としても想定されていた。
下田港には「第16嵐部隊」と呼ばれる海龍の部隊があり、終戦時には十数隻が配備されていた。左右に水中翼があるのが特徴。別名「SS金物」。
http://www.at-s.com/news/detail/1174221103.html
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